- 2014年は日本老年精神医学会、2013年は日本クリティカルケア看護学会と日本認知症学会に出展しました。
- 2012年は日本認知症ケア学会、全国老健大会と日本認知症学会に出展しました。
- 2010 - 11年は老健大会(2010年11月)、老施協大会(2011年11月)岡山介護福祉士フェアー(2011年11月)に積極的に出展しました。
認知症の方の昼夜逆転と夜間せん妄
認知症や最近多く認められているアルツハイマー型認知症の方の中には、昼間はうとうとして夜はなかなか眠らない「昼夜逆転」状態の方がおられます。また、同時に夜間にせん妄状態となることがあります。本人は十分な睡眠をとれていないため、精神的に非常に不安定で非常に苦しく辛い状態といえます。
また、介護者にとっては昼間だけではなく、夜中までその対応をしなければならなくなるため、負担が極端に大きくなります。在宅介護の場合は、家族に直接大きな負担がかかり、介護施設の場合でも、夜間の手薄な時間帯に大きな負担がかかり、睡眠不足や精神的な負担の限界を超えてしまうこともしばしばです。
認知症の方の昼夜逆転・夜間せん妄による苦痛を改善し、介護者の負担を減らす良い方法はないのでしょうか。
光が睡眠と覚醒のリズムを整えることを知っていますか?
認知症の昼夜逆転やせん妄にはいくつかの対処方法があり、水分補給、日中の活動量を増やすこと、投薬等が一般的に言われています。
ところが、昼夜逆転のような睡眠・覚醒リズムが崩れた状態に対して、強い光が非常に有効で、睡眠・覚醒のリズムを正常に戻すと、認知症のせん妄や周辺症状が改善されることが、数多くの文献で実際に報告されているのです。
その一方で、認知症の書籍には光の効果に関してはほとんど触れられていない、または積極的に触れられていないという、残念な現象が起きています。
光療法の有効性は証明されています
厚生労働省の委託研究で作成された書籍「睡眠障害の対応と治療ガイドライン」( 睡眠障害の診断・治療ガイドライン研究会、じほう)によると、「睡眠障害の原因の1つに生体リズムの乱れがあるが、これは概日リズム睡眠障害の患者だけに限らない。 (中略) 生体リズムの同調因子は多数あるが、光が最も強力である。 」と明記されています。
また、高照度光療法は1980年代から知られており、1990年代以降は認知症の方の昼夜逆転・せん妄にも効果を発揮することが多くの文献により報告されています。
このサイトでは、認知症に関連したいくつかの掲載可能な文献をリンクし、さらに認知症関連の文献を30件ほど紹介しましたので参考にしてください。
認知症の介護現場への導入 − 『導入指導書』
ところが現実は、光療法を認知症の方に実際に適用されている介護施設や在宅介護の方は極めてわずかで、ほとんど情報が伝わっていないというのが実情です。認知症本人の方の心身が安定することに加え、介護者の負担が激減する可能性があるにもかかわらず、利用されていないのはとても残念です。
このような状態に陥っている問題点は下記の2点です。
- 認知症の昼夜逆転・夜間せん妄に対する光療法の有効性が、在宅介護の方と介護施設の方にほとんど知られていない。
- さらに介護施設では、光療法の現場への導入方法が確立されていない。
1の情報展開については、まずはこのサイトを作り広く情報を公開していきます。また、全国介護老人保健施設大会、全国老人福祉施設大会、日本認知症学会、日本老年精神医学会などに出展して認知度を上げていきます。課題はインターネットを使用しない在宅介護の方々にどのように情報を提供するかです。皆さん、何か良い方法があったら是非お知らせください。
2については、実際にいくつかの介護施設と在宅介護の方にブライトライトで光療法を実施していただき、そのモニター結果を順次公開していきます。そして、その活動の中から得れた導入ノウハウを「導入指導書」として作成し、ダウンロードして皆様に配布できるようにしていきます。是非ご利用いただければと思います。
「導入指導書」: ダウンロード光療法の実施イメージ
下記の動画では、光療法を実施するイメージを持って頂けるように、ブライトライトを使用した光療法の実施方法や良くある誤解を紹介しています。また、医療機関での使われ方や、良い光療法器具の条件についても言及しています。